アート系映画館でインターンシップ

 この間、自分の無力さを痛感して悔しくてしようがないことがあったが、気持ちを振り絞ってそれとは別の話題で書く。

かもめ食堂 [DVD]

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「筒井さんは何が好き?」と問われると、「映画が好き」と答える。「よく見に行っているの?」と問われると、「あまり行ってない。でも、好き」と答える。このように、いささか不真面目な映画ファンである。もっとも、大人気の娯楽作品よりも、アートな映画が好き。一緒に見に行った若かりし頃のよき思い出が焼き付いている。

しかし、最近、様々なクリエイターと知り合い、自分自身でも映像編集のまねごとをしていると、映画やデザインに関わる職人の仕事に惹かれてしまう自分を発見する。自分にはない才能を持ち、われわれを心地よくしてくれる職人の側にいたいと思う気持ちがさらに強くなった。

ここ一ヶ月、京都/四条烏丸のもっとも人気のあるビル「COCON烏丸」内の「京都シネマ」のインターンシッププログラムに関わっている。京都では数少ないアート系の映画館であり、前身は「朝日シネマ」というこれも一世を風靡した映画館である。ビルオーナーの都合で閉館を余儀なくされたが、装いを新たにさらにおしゃれなビルに開館した。かつて京都の繁華街は河原町通りと言われたが、今は客が完全に烏丸通に移っている。その一番人気のビルに入ったのだから大したもんだ。

インターンシップの話に戻す。大学コンソーシアムのインターンシッププログラムは、これまで二週間という短期が主流であったが、それでは十分目標が達成できないと、プログレッシブコースという半年間のコースが設けられている。そこには、タウン誌、ネットラジオ局、アルバイト情報誌などのコースの他に、京都シネマコースもある。代表の神谷さんが受け入れ団体側の担当者となり、10名ほどの学生(精華、同志社、龍谷、立命大)が、CM製作、イベント企画、広報などに携わっている。

若者に映画の魅力を再発見してもらおうと、インターン生が同世代の若者とどのように橋を架けるかを学んでいる。私は、コーディネーターとして学生の意欲を形にするお手伝いをしている。お手伝いといいながら、実は私が一番楽しんでいる。学生達が考える、コンセプトや戦略の絞り込みの弱さを指摘しながらも、それを克服していくインターン生が映画をさらに好きになりながら成長していく姿を見ることができる。これは、苦しい時こそ励みになる。

彼らの活動は、夏休みの活動が秋の本格展開の要となる。ブログを中心に活動を報告することになるだろう。

秋までの成長の過程をお楽しみあれ。

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精華大現職教員(嘉田由起子さん)滋賀県知事選挙に当選

熊本研究合宿から帰って来たら、関西では大騒ぎだった。

滋賀県といえば、保守県政で有名であり、自民、公明に民主党も相乗りした現職知事が八年間の実績を掲げて打って出れば、大きな不祥事でもない限り盤石である。そこに共産党推薦候補とは違う、第三の候補として、精華大学人文学部環境社会学科教授の嘉田由起子さんが社民党支持で立候補したのである。

誰もが泡沫候補として落選すると思っていたのだが、彼女はあえて立候補した。彼女のプロフィールは、ここにあるので省くが、滋賀県立琵琶湖博物館総括学芸員として琵琶湖を中心に環境問題をつぶさに調査して研究者としても実績がある。環境社会学科設立にあわせて当大学に赴任されたのだが、国内外の調査研究はもちろんのこと、学生指導もきっちりとしていたために、学内でも評判のいい方だった。

ただ、私自身は不思議と直接話した事がなかった。しかし、選挙活動に加わっている多くの学生や卒業生とはつながりがある。クラブイベント、学園祭、自治会などでそれぞれの有名人が馳せ参じていた。人材の多彩さには驚く。

ところで、普通選挙に立候補する場合には、大学を辞めてから立候補するが、彼女の場合は違っていた。もちろん、彼女自身は退職届を理事会に提出したのだが、理事会は退職を認めず、むしろ「有益な社会活動なので、休職扱いとする」という英断をおこなった。理事会の返答にはびっくりしたが、この大学らしいユニークさが出ていていてよかったと思う。普段は無愛想な理事長も、今日は笑顔を返してくれたのも選挙結果が影響しているのかもしれない。

午後4時前に食堂に食事しにいったら、食堂の女性職員が「昨日は食堂にもカメラが入ったり、インタビューがあったんですよ」と誇らしげに話してくれた。「滋賀県の知事になって環境問題に取り組んでもらえることは滋賀県だけでなく、琵琶湖の水を飲んでいる京都市民にとっても意味のある事だ」と答えたそうで、視野の広さに驚いた。ただ、私が、「テレビでは食堂前でインタビューを受けている学生だけしか写ってなかったね」というと、「サッカーの中田選手引退報道でカットされたようだ」と解説してくれた。最後に、私が「どうせならば、嘉田さんが好きな食事メニューか、あるいはエコロジカルなメニューを考えて、『嘉田ランチ』を発売したら?」と言ったら、「それはいいアイデアだ。さっそく店長に相談してみる」とのこと。

このニュースが入試にいい影響があれば、あるいは環境問題を考える事は社会に役に立つという気持ちを受験生が持ってくれればうれしいのだが。インターンシップも、知事インターンシップなどを考えてもらえればいいのだが。

心から彼女および滋賀県の発展を願っている。

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三日間アイデア沸き出し研究合宿

土曜日から本日まで熊本で研究合宿です。阿蘇山内のペンションでみっちりの会合だった。

この研究は、四カ年間で、「参加体験型ワークショップをe-learningで可能にするための統合的研究」をおこなう。ただ、研究代表者から送られて来たスケジュールには、二日間の三つの研究ユニットは、

  1. エピソードIV「eラーニングのパワー:新たなる希望」(2時間)
  2. エピソードV「eラーニングの暗黒面:帝国の逆襲」(2時間)
  3. エピソードVI「eラーニングの未来:ジェダイの帰還」(2時間)

とある。

Star Warsとe-learingとがどう関係づるのかと不安に思いながら参加した。私以外はすべて教育心理学や教育工学の専門家であり、私がどのように噛み合うのかが重要になる。通常の研究会だと、あらかじめメンバーが自分の報告原稿を用意してそれをもとに質疑応答をするが、今回はまったく違う。

自己紹介を兼ねながら、自分の問題意識を述べていき、それに対して自由に質疑応答していく。報告原稿に対する質問であれば、あらかじめ質問が想定できるが、この場合には、どういう質問が来るのかがわからない。二日目のセッションは、博士論文作成の最終段階に入っているメンバーがホワイトボードを使いながら説明していく。それに対して他の参加者が自由に質疑を繰り返していく。論文としての完成度をどのように高めるかと同時に、博士論文として受理されるためにどのような学術的な手法が必要かを次々にアドバイスしていく。

教育工学の場合、仮説を設定して、それを証明するための実験を設定するために、実験そのものが追試可能であり、その実験結果が有意な結果を示す必要がある。私自身、はじめて教育工学の博士論文をテーマにした議論に参加したのであるが、章立てとそのつながりと、各章ごとの実験が設定されているために、実験のプロセスが理解できると比較的参加しやすいので胸をなで下ろした。むしろ、門外漢であるために、積極的に質問をさせてもらうことで他のメンバーのレベルに追いつこうとしたために、他の参加者が話す言葉がすべて面白い。

他分野との共同作業は、緊張感があって楽しい。と、同時に自分を試されている事がよくわかる。そのうち私の研究を遡上に乗せて同様のことがおこなわれるのであろう。

私自身、研究会への参加はよく体験しているが、以前軽井沢でおこなわれたNPO学会でのセミナー以外はあまりない(そこでi-Mode企画者であった松永 真理にも会っている)。ひたすら自分が報告したり、他人の報告を聞いていることの繰り返しであり、夜は宴会というのが通例であった。その意味で、遊びのない研究会を繰り返していたと思う。しかし、今回の場合は、自己紹介と研究テーマとの一体となり、しかも合間にリラックスタイムを入れながらブレインストーミングをしていくという新しい方式は新鮮だった。

もっとも参加メンバーのすべてが教育工学の最先端で活躍している方ばかりなので最終的な成果物のレベルが問われる事はむしろ厳しいかもしれない。「頭を緩くして」、「先端的な成果を出す」のが、研究代表者の意図なのであろう。

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プレゼミ総集編

プレゼミ総集編の映像を見る

(ダウンロードするか、iTunes for mac/winで見てください。)

5月半ばから昨日まで実施したプレゼミも終了した。

インタビュー実習を交えながらの授業は、講義形式よりは面白かったと思うが、それが必ずしも私のゼミとは違う事を説明したが、

どこまでわかってくれただろうか。

いずれにしても、行動や実践のともなったゼミ活動は、上級生の場合にはうまく実現できていない。しかし、今年こそは実現したいと思う。

この記事を見て、ゼミ希望の判断材料とする方のために、プレゼミで配布した私のゼミの説明を最後に転載する。

直接面談して、希望者の学びがどこにあるのかを確かめたい。この点はくれぐれも忘れないように。

計三回のプレゼミで実施したインタビュー実習のダイジェスト映像が完成したので、それもご覧ください。

写真は、ここです。

では。

筒井の専門演習を希望される方へ

私は、みなさんを学生として見るよりも、将来、優秀なリーダー、クリエーター、プロデューサーなどになる卵として見たいと思います。したがって、生活習慣、コミュニケーションの方法、仕事の進め方などで的確な対応ができることを求めます。有能な人材とはこうしたことができる人です。

しかし、ゼミは何よりも、みなさんの問題関心や学問への興味をかき立てる場です。この場合の学問とは、単に文献講読・議論だけではなく、学内外での活動も含みます。けれども、いずれにしてもゼミに求めるのは、学問的な関心だけであって、他の条件を教員に求めるのは間違いです。

他の条件とは、ゼミに友達がいるかどうか、ゼミの雰囲気が楽しいかどうか、あるいは教員と相性があうとかです。もちろん、これらがあった方が好ましいですが、学問的な関心が優先します。

過去のゼミ生は、他の条件が揃っていないことを理由にして、教員に不満を持つことがありました。しかし、教員に不満を持つよりも先に、皆さん自身の努力不足をまず振り返ってほしい。もし他の条件を望むならば、自ら努力したり、皆さん自身がどれだけ学問的に努力しているかが問われます。みなさんは、お客さんではなく、努力する主体です。

ただし、他のゼミと異なって、コンピュータやネットワークの技術力や応用力を求めます。しかし、これらを教えてもらおうと思うと間違いです。かといって、一般的にコンピュータが使えたらいいとか、コンピュータの資格取得に燃えるタイプは伸びません。高い目標設定が重要です。私はあくまでも初歩的なことを教えるだけで、みなさん自身が自分で身につけて、それをゼミに還元してもらいたい。この点は誤解のないように。

私のゼミを希望する、あるいは候補として考えている場合には、必ず個人面談に来てください。期限が迫ると混雑しますので、早めの対応が望まれます。期限ぎりぎりに来る人材に大した人材はいませんので。面談希望の場合には、メール、あるいは電話でアポイントを取ってください。

 その際、

1.あなたの研究テーマや学問的な関心、

2.ゼミの志望理由、

3.あなたは、どういうタイプの性格で、どういうタイプの仕事が得意ですか、

4.将来の希望について、

5.筒井洋一に対するコメント、

について、面談前にメールで送って下さい。添付はしないように。

以上を前提にした上で、以下の項目を遵守してください。

筒井ゼミでは、文献講読や議論はもちろんですが、それ以外での活動を奨励します。この場合の活動とは、サークル活動や知り合い同士の遊びではなく、学外での講演会、イベント、ボランティアなどを意味します。社会への発信や社会からの吸収です。ですから、私が紹介した活動への参加やみなさん自身が見つけてきた活動への参加が求められます。

1.筒井の信条は、何事にも早めに取り組み、迅速に作業を進め、早く結果を出すことです。これを実践しますか。

2.携帯メールは、あくまでも補助的なツールとし、PCメールを毎日見て活動の中心としますか。

3.風邪を引かないなどの健康管理を心がけますか。

4.ゼミの欠席、遅刻、課題提出送れなどをしないことを約束しますか

5.ゼミ以外の私の活動にも興味を持ち、それにも積極的に関わりますか。あるいは自分で積極的に活動を開拓しますか

6.ゼミの活動や筒井とのやりとりにおいて、「ほう(報告)れん(連絡)そう(相談)」を迅速にしますか。特に、

  私が返答を求めた場合には迅速に返事を出すこと。

7.昨年の「社会メディア論」は高度な内容でしたが、興味深く学べましたか。こういう学問的な内容を頭に入れて、

  実践に取り組んでもらいたいのです。理解できましたか?

8.当面の技術レベルは、Webサイト構築において、エディターでhtml/cssが書けることです。まだ書けない人は

  参考サイトを教えればすぐに習得し、既に書ける人は人に教えられるようになること。

9.あなたは、Web、ブログなどのデジタル表現やそれ以外の作品や活動がありますか。なければ積極的に発信しますか。

これらのことを約束してもらうのは、みなさんを規則で縛りつけることではありません。むしろ、みなさんが創造的な活動や学問に乗り出すために必要な条件なのです。こうした心がけをしていれば、みなさんの能力は必ず伸びます。

 みなさんの中で仕事を任せられる人材が揃えば、私はプロデューサーとしてみなさんを活かします。

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パレスチナは、料理がおいしい(古居みずえさんへの事前インタビュー)

古居さんへのインタビューを見る

(ダウンロードするか、iTunes for mac/winで見てください。)

26日夜、精華大学で古居みずえさんの映画『ガーダーパレスチナの詩ー』と監督のトークイベントが開催された。

前日から降り続く激しい雨も開演前には小降りになった頃、古居さんが大学に来られた。全国各地で上映されるイベントの合間をぬって来ていただいた。

午後6時開演だが、既に5時頃から客がやってきて、5時半には既に二十人ほど集まっていた。開演時には百名を超える参加者があり、なかなかの人出であった。映画はともかく、トークイベントの模様は時間があればアップします。

開演直前に、受付横で古居さんにインタビューをお願いした。「OLからドキュメンタリストに転身された理由、なぜパレスチナに行ったのか、どうしてガーダを主役にして映画を作ろうとしたのかなどについて質問しようとしたら、それらは講演で話すのですべて却下となった。そこで何をお願いしようかと考えていたら、パレスティナの食事についてならいいということになった。

パレスティナではたえず紛争が起こっているので難民キャンプの生活は大変だが、しかしパレスティナは、地中海性気候なので果物や野菜が豊富で豊かな食生活が根づいているとのこと。パレスティナの豊かさを語ってくれました。

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古居みずえ監督作品 「ガーダ-パレスチナの詩-」上映会開催

ガーダ―女たちのパレスチナ

ガーダ―女たちのパレスチナ

  • 作者: 古居みずえ
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2006/04
  • メディア: 単行本

アジアプレス所属のフリージャーナリストの古居みずえさんの第一回監督作品が、明日、精華大学で上映される。6月にロードショウ上映された映画であるが、京都では初の公開であり、監督のトークもある。

アジアプレス・古居みずえ第一回監督作品「ガーダ -パレスチナの詩-」上映と古居監督・作品を語る

日時: 6月26日(月) 午後6時〜午後9時

場所: 京都精華大学 黎明館201号教室

    http://www.kyoto-seika.ac.jp/access/index.html

内容:

「ガーダ -パレスチナの詩-」(上映時間106分)

 上映後、古居監督のトーク & 質疑応答(約60分)

入場無料

当日、岩波書店から出版された古居さんの本が二割引で販売されます。

この映画は、1988年7月、ひとりの女性ジャーナリスト(古居みずえ・当時40歳)が戦火のパレスチナで取材をはじめたことから生まれた。その通訳として紹介されたのがガーダであった。パレスティナ難民キャンプで育ったガーダは、パレスティナをこよなく愛しながらも、親が決める結婚や結婚式に抵抗していた。その一方で、パレスティナ人にとっては敵であるユダヤ人のヘブライ語を学びにイスラエルの語学学校にも通った。ユダヤ人への違和感とともに、人間としてのつながりも持つようになる。

そうした中で、親戚の若者がイスラエル兵に銃殺されたことから、パレスティナ女性の歴史を本にしようと思い立つ。それも抵抗の一つだと。それ以来、パレスチナの古老たちから、1948年のイスラエルの建国によって故郷を奪われたパレスチナ人の体験と暮らしについて、聞き書きを続けている。映画の後半にはその姿が映し出される。それはオリーブとオレンジに囲まれた豊かなパレスティナの大地を再確認する旅でもある。

封建的な男性社会であるパレスチナでは、女性たちの声が聞え難い。男性のジャーナリストでは撮影する事が不可能な、女性達の儀式や会話など貴重な映像が盛り込まれている。そんな社会のあり方と闘い、奪われた暮らしを再生させようとしているガーダにとって、多くの困難を乗り越えてきた古居の存在は大きい。


古居さんが所属するアジアプレスと精華大学とは、かなり密接なつながりがある。私自身は、三年前に、彼らが非常勤講師として大学で講義する中で親しく接することができた。代表の野中章弘さんを初め、大阪事務所代表の石丸次郎さん、玉本英子さん、坂本卓さん、東京事務所の刀川和也さんなど多くの方と接点ができた。

アジアプレスとのつながりは、私がコーディネートして来たワークショップ系実技授業の一環としても興味深い。アジアプレスの授業との関係を報告したものではないが、その流れは先日の大学教育学会でも報告した。要は、大学と社会とのつながり、大学内での非常勤講師の授業の生かし方を提言したものである。その点から行くと、アジアプレス関係者は、学生を学外とのつながりに結びつけようと努力してくれるし、その成果も生まれている。昨7月には、精華大内で「アジアプレス映画祭」を一週間企画できたのであり、野中さんから映画『ガーダ』の上映依頼が来た事はありがたい。

もちろん、アジアプレスと精華大とのつながりは密接であったとしても、映画という著作権に関わる作品上映には、配給会社と上映館の意向も重要になる。実は、当初、この映画上映は5月初めに予定されていたが、結果的にはうまくいかなかった。誰もが善意でありながらも、最後に息を合わせる事ができなかったのは調整役の私の能力不足を痛感している。その意味で、ようやく上映に漕ぎ着けた事は感慨深い。

フリージャーナリストは、マスメディアに籍を置かないことで自らの心情と現地の人々とのつながりをストレートに表現できるメリットがあるが、同時にその作品をどのように上映するかという点で四苦八苦している。マスメディアの閉塞状況が深まる中で、彼らの作品が上映できる余地が狭まっている。

さらに、独立系映画館での上映機会も増加しているわけではないし、ネットでの公開も採算面で難しそうだ。そこで、テレビでの放映や映画館での上映ということとは別に、独自の上映ルートを確保する事が必須である。それがどういうモデルであるのかは不明であるが、外部とのつながりの中で、「運動として」の上映モデルは欠かせないと思う。それを考えながら、今回の上映をおこなっているのである。

多くの方が上映&トークイベントに参加してほしい。

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市民メディアにおけるブログの意味

ブログ報告の音声を聞く

6月3〜4日、日本NPO学会が新潟市で開催された。私は二日目の個人報告で、「市民メディアと新しい情報発信の意義ーブログのジャーナリズム機能を例にしてー」というテーマで報告した。

章立ては、

  1. ブログと市民メディアの分類
  2. ブログの特徴
  3. ジャーナリズム機能
  4. 意義と課題

である。

ブログが市民による情報発信の敷居を下げ、新しいジャーナリスト層を生み出した。その結果、マスメディア中心のジャーナリズムだけでなく、市民を含めたジャーナリズムの可能性について論じた。

報告原稿はここにある。

写真は、セッション司会者の浅野令子さん(右)と報告者の松浦さと子さん(左)である。

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将来の自分が将来の夢を語る(プレゼミ)

プレゼミの映像を見る

  ↑

(ダウンロードするか、iTunes for mac/winで見てください。)

二年生が後期から始まる専門演習を選択するために、前期にプレゼミに参加する制度がある。教員は、合計三回異なる学生に向けて、ゼミ紹介などを二週間連続でおこなう。今週から三回目のプレゼミである。

第一週は、ゼミの一般的な説明とその後に自分の夢を他の人に語るトライアド・インタビューをおこなった。インタビューで語る夢は、できるだけ大きい夢、そして、その夢を実現するためにどうするのかを語ることである。話し手、聞き手、書記の三つの役割に分かれて、全員がそれを体験する。二週目に語る夢は、現在の夢ではなく、将来、既にその職業について有名な人物になったと想定して語っている。

第二週は、参加者の中の何名かに、インタビューの撮影を担当してもらい、全員で撮影に加わる。撮影担当者には、あらかじめ

打ち合わせをお願いし、できるだけ盛り上がる趣向を考えてもらっている。といっても、一回目のプレゼミでは大人し目だった。

しかし、二回目のプレゼンでは、撮影担当者が女性ばかりであったにもかかわらず、本番前の盛り上げも考えて、見ていても楽しい。

参考のために、第一回と第二回のプレゼミの映像をアップした。第一回では、第一週と第二週の両方を撮影したが、第二回では第二週だけになった。いずれの回でも、第二週のインタビュー実習では、最初に筒井がテストとして話し手になり、次に、本番が撮影されている。

第一回目は、オーソドックスな形式で淡々と進んでいった。そこで、第二回の担当者には、もっと盛り上げた撮影にしようとお願いしたら、女性ばかりでありながら、面白い映像が撮れた。正直言って、緊張する場面で、みんなをリラックさせるには、羞恥心を捨てないとできないものだ。その点で、このメンバーはよくやったと思う。私もつまらない受け狙いをして完全に外したので、一気に汗が吹き出た。

当日の写真は、ここに

さて、三回目が最後のプレゼミであるが、どうなるだろうか。私の基礎ゼミ生がたまたま多いのだが、彼ら以外のメンバーが

頑張るようにして不公平感をなくさないといけない。

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質疑応答

質疑応答を聞く

休憩後の質疑応答であるが、マイクを使っていないので、声が小さいのはご容赦を。質疑応答の最後に、加藤さんのアドバイスで、パネリストが最後のまとめを話す時に、趣旨を紙に書いて順番に話していった。その模様は、上の写真でご覧ください。論旨がビジュアルになるので、いい方法だ。これは今後も使おう。

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加藤哲夫さん(せんだい・みやぎNPOセンター)の報告

加藤哲夫さんの報告を聞く

前夜の打ち合わせから、みんな加藤さんの言葉の一つ一つに引き込まれた。自身はきわめて論理的であり、効率的な思考をしながらも、必ずしも論理的でないが素晴らしい発想をする人々への限りない思いを、きゃしゃな体からほとばしる情熱で語ってくれた。

テーブルでは最後の報告者となったが、他の報告を聞きながら、 A4用紙にマジックでつぎつぎ文字を書いていく。ノートを取っているのかと思ったらそうでなく、自身の報告をその場で書いているのだった。まさにライブのプレゼンである。報告の順番が回ってくると、黒板に順番に紙を貼りながら、説明していく方法は見事というしかない。

その一端を写真でご覧ください。メンバーの写真も一緒に

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