今週末、NPO学会年次大会が立命館大学で開催されます。1998年の設立に参加して以来、10年以上経ちますが、いまだに多くの興味ある発表と仲間が集まってきます。先週、白川郷で開催されたワークショップフォーラムNの参加者からも発表者がいたとのことで、よけいにうれしいです。
私は、大会運営委員会から、COP3が開催された記念碑的な都市京都で開催されることを記念して、地球温暖化問題について、歴史と、京都から世界に発信する議論をしてほしい、との依頼を受けて、コーディネータを務めることになりました。
企業、行政、NGO有力者が会して、歴史を振り返りながら、未来への提言をしていきたいと思います。
3月14日(日)午前11時15分〜12時15分
立命館大学で開催されます。
詳細が以下をご覧ください。
http://www.osipp.osaka-u.ac.jp/janpora/meeting/meeting12/program.pdf
2【運営委員会企画パネル】低炭素社会の実現に向けてー京都からの取り組みー
パネリスト:
田浦 健朗(気候ネットワーク事務局長)
奥谷 三穂(京都府文化環境部地球温暖化対策課 課長)
藤原 仁志(アミタエコブレーン株式会社代表取締役社長)
モデレーター:筒井 洋一(京都精華大学教授)
【セッションのねらいと論点】
昨12月、デンマークのコペンハーゲンで、第15回気候変動に関する締約国会議(COP1
5)が開催された。政府間協議では、先進国と発展途上国との対立が解消せず、最終的には議論継続だけが決められるという実質的な前進が見られない結果に終わった。ただ、こうした結果に終わったにせよ、その中では政府にとどまらず、NGOの役割も無視できないものになってきている。今回、日本政府代表団にNGO代表が加えられたことは大きな変化である。
また、1997年にCOP3が開かれた京都は、環境問題について世界的に認知された都市である。京都では環境NGOがネットワークを形成し、行政とも協働しながら活動を展開してきている歴史がある。また、企業活動における環境ビジネスやCSRなどにおいても、京都の団体は全国的な展開をしている。こうした世界規模での環境問題の動向と、京都で活躍する企業、行政、NGOセクターの活動とを橋渡ししながら、低炭素社会の実現に向けた論点について議論したい。
セッションの論点としては、「京都、CO2、歴史」という三つのキーワードを中心にして、世界全体の温室効果ガスを削減するという、低炭素社会の目標に向けて、各セクターがどのように関わっているのかを議論する。これまでの取り組みの歴史、活動の現状(たとえば、気候ネットワークは、COP15に代表団を派遣し、NGOとしての立場から政府間交渉に積極的な役割をしてきた)、そして、京都からの取り組みの意味について語ってもらう。
「パネリスト紹介」
・田浦 健朗
1997年のCOP3をきっかけに地球温暖化問題に携わる。温暖化問題に関する、調査・研究、政策提言、セミナー・シンポジウム の企画・運営、ニュースレター・出版物の作成、講演等、NGOの立場で活動を行っている。他に、立命館大学、名古屋学院大学大学院非常勤講師。
・奥谷三穂
京都府文化環境部地球温暖化対策課 課長
1983年に京都府庁入庁後商工部などを経て、2000年から6年間企画環境部環境企画課で、ビオトープや屋上緑化など府民参加型の自然環境保全対策を担当。2007年から地球温暖化対策に従事し、2008年から地球温暖化対策課課長。博士(文化政策学)。
・藤原仁志
アミタエコブレーン株式会社代表取締役社長
1964年生まれ。早稲田大学法学部卒業後、都市銀行に入行し未曾有のバブル期を体験するが、バブルの世の中に疑問を感じ、教育ビジネス界へ転身。97年に日本での環境ビジネスの可能性に賭け独立起業。02年に総合環境ソリューション企業アミタに合流。事業開発部長、営業本部執行役員、常務取締役営業本部長、常務取締役経営戦略本部長を歴任し、2009年2月より現職。2010年1月4日設立アミタホールディングス株式会社取締役兼任。
パネリスト名は左揃え、ふりがなをつける