京都でも若者が熱いー「SOBORO」の挑戦ー

 横浜イベント終了後、京都勢は戻ってすぐに、韓国インターネットメディア代表呉連鎬(オーヨンホ)を交えたイベントを企画した。

ラジオカフェの太田航平さんが主催しているソーシャルデザインカフェ「SOBORO」が今回のイベントを企画した。会場は、現在京都文化博物館となっている元日銀京都支店の建物である。彼が中心となって、その前にカフェを開いている。三条通りは、町家や歴史的近代建築に囲まれた地域であるが、そこには今、若者の文化が集まり、とても可能性を秘めた動きが輩出している。

そんな建物の中で、Oh My News代表の呉連鎬さんをパネリストに迎えたシンポジウムが開かれた。他のパネリストは、バイリンガルメディアにこだわり、独自の鋭い視点で日本やアジアのアートシーンを世界に発信するREALTOKYO / ART iT発行人兼編集長の小崎哲哉さん、京都を代表する市民メディアであり、日本初のNPO放送局として市民メディア界を牽引する『京都三条ラジオカフェ』の福井文雄さんと一緒に、拡大する市民メディアの現状と今後の在り方について議論した。全体で90名くらいの参加があった。

そこでは、メディアの信頼性の問題、バイリンガルであること、メディアとしての立場と読者の意見についてかなり厳しい議論が交わされた。企画に関わった私自身、Oh My Newsの主張をそのまま是認するわけではないので、パネリストおよびフロアとの激しいやりとりは歓迎すべきことであった。

シンポ前には、主催者独自で市民記者入門ワークショップを開催して、記事の書き方、ビデオ映像のコマ割の仕方、ラジオ番組の作り方の三コースに分かれて、専門家からアドバイスを受けながら体験した。私も、記事の書き方コースに参加して、ほめられながらも、言葉の使い方が悪い点を指摘された。「論文みたいな記事ですね」という専門家からのコメントは、ほめ言葉なのだろうか? まあ、専門家のアドバイスを受けること自体が目的なので、直されてむしろ光栄なくらいです。亘先生ありがとうございました。

このイベントの模様は、ここで見られます。立派な建物でしょう。

シンポジウム終了後、パネリストを交えて、夕食となった。当初、大人だけだと思っていたのだが、ボランティアで関わっていた学生や若者が次々来るわ来るわ。二十人はいたなあ。パネリストを除けば、大人は二名。

ラジオカフェの福井さんに、「いったい誰が払うの?」と聞いても、彼は無言。話題の中で、Oh My Newsの方が精華大の学生や調査演習という授業方式に興味を持たれて、精華大をいやに褒める。特に、福井さんが異常に褒める。これはまずいなあ、と思いながらも、支払いの段になって、福井さんが見事に受け止めてくれた。さすがに悪いので、私も若干の寄付をしたが、福井さんの厚情に感謝です。

この間、怪我をして、出張も重なり財政的に苦しい私には、はらはらさせる時間だった。最後に、太田さんが、横浜と京都イベントの打ち上げをしようとのこと。ついでに、ゼミの打ち上げも兼ねようと思う。その代わり、打ち上げ同日は、忙しく働きますので。

お金は別にしても、オーヨンホさんが若者と話し合って、かなりうれしかったようた。「京都はなぜこんなに若者がたくさん関わっているのか」という驚きは、他都市ではそうではなかったということでもある。京都で若者が多い理由ははっきりしている。主催者が太田さんみたいな二十代の若者が中心で、そのつながりで集まっているからだ。私や他の人ではとても無理。

ということで、太田さんや他の若者が中心になって、年配者がそれに関わるとちょうどいい案配になる。こうしたことがごく自然にできるのが京都のよさだろう。

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