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(ダウンロードするか、iTunes for mac/winで見てください。)
京都でPCカンファレンスのシンポジウムが開催された。コンピュータ教育に関する組織であっても、教育問題をより広い視点から論じるべき、という方向の中でこの企画が実現されたのである。
立命館大学で開催される大会であるので、今年四月に開講した立命館小学校副校長に就任された陰山秀男さんをお呼びしようということになった。陰山さんは、徹底反復学習のシンボルとしての「百マス計算」や生活習慣乱れが学力低下につながるという問題提起されて、今や教育界のスーパースター的存在である。午前中に彼の基調講演がおこなわれた後に、以下のメンバーで「自由な学びか、トレーニングか」と題して、シンポジウムがおこなわれた。
企画者の意図で、「自由な学びか、トレーニングか」というテーマを鮮明にするために、二つの学びの主張者を色分けすることになった。始めの二名と陰山さんがトレーニング派であり、後者の二人が自由な学び派である。写真では前者が右側三名で、後者が左側二名である。シンポ全体の音声は、主催者の都合によりアップできないが、私自身の発言だけをアップする。
午前中の陰山さんの基調講演を聞いて、彼に対する私の誤解がかなり解けた。つまり、基礎学力の向上を説く彼独特の実践は、基礎学力の習得自体が目的ではなく、それを時間的に短縮し、早期に学習することで、体験型その他の教育を導入しようという目標が設定されていることである。百マス計算や生活改善自体が彼の目的ではなく、手段にすぎないことである。さらに、他のパネリストの報告も含めて明確になったのは、定義を抜きにすれば、自由な学び派も、トレーニング派もいずれもきわめて真摯な実践をおこない、両者の相違よりもむしろ共通点が多いことである。陰山さんの実践は、子供の動きや考えをよく見て、考え抜かれたおり、一流の教育者である。二つの学びに関するテーマで議論する前提として、目標上の両者の共通点が確認された意義は大きい。
この点について、私自身の報告内容も、自ら二つの学びの実践をする中で両者の長所短所が明確になったという報告をしている。プレゼンファイルは、ここにある。ラジオ番組制作プロジェクトの動画ファイルは、過去のブログ(5月23日)に掲載されているが、iTunes用に作成されている。
以後は、追ってアップする。