今年は、戦争の節目の年である。
- ベトナム戦争が、1975年4月30日に集結した。その30周年記念である。「巨人とアリの戦い」といわれた戦争であるが、アリが不屈のねばりで勝利した最後(?)の戦いがベトナム戦争である。ベトナムからの留学生は、両親が戦争中は解放戦線側で戦い、投獄されたとのこと。ベトナム・米国側から撮影された秘蔵の映像を是非ゼミ生に見せたいとのこと。わが国ではいまでは記憶が薄れつつあるこの戦争を、身近に感じさせる人がいた。大切にしよう。
- 5月8日、ロシアで「対独戦勝記念式典」が開催された。かつての敵国であったドイツ首相も参加して、冷戦後の欧州の和解を印象づけた。バルト三国との関係がまだ未解決であり、またわが国との平和条約も未締結であるなかでも歴史を共有する意味は各国にとって無視できない。
- そして、8月15日である。第二次世界大戦の終結を記念する日であり、今年が60周年となる。思えば、私が初めてインターネットの世界で海外に発信したプロジェクトは、1955年の戦後50年である。過去を振り返ると共に、未来に向けた日独両国の歩みを学生同士で話し合えればいいと思って企画した。技術的にも陣容的にも今から思うと恥ずかしくなるが、それでも当時に状況では精一杯であったこと。決して後悔することはない。
この記念すべき年に、われわれが今取り組もうとしているプロジェクトとはどうつながるのか。
おそらく直接的につなげるよりも、素材だけを提示して、あとは参加者が勝手に考えればいいという形態が好ましいと思う。
今週末から、Retired Weapons Art Project in Kyotoの仕込みが始まるだろう。
さあ、どうなるか。