導入教育の発展

昨日と今日、京都大学でおこなわれた大学教育研究フォーラムに参加した。

FD関係の集会は最近乱立している一方で、NPO、e-learning、大学教育を並立させようと思っているので、どこに時間と労力を割こうかと正直難しい。それに、生来の怠け者のため、仕事だけに時間を割けない。あれこれ言いながら、京大のフォーラムは、私学に移った身としては敷居が高い。

実際に参加してみてその気持ちが払拭されたか、とはいうとそうではない。でも、いくつかのセッションの報告はおもしろかったので、それでよしとしないといけない。その中で、二日目の午後「ラウンドテーブル」では、「心理学者、導入教育への挑戦」と題した企画があった。直前に、参加者も加わった京大の溝上慎一さんの本をいただいたので、興味が湧いていた。

心理学者、大学教育への挑戦

心理学者、大学教育への挑戦

  • 作者: 溝上慎一,藤田哲也
  • 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版
  • 発売日: 2005/03
  • メディア: 単行本

司会者の西垣順子(信州大学)さんは、若手でありながら、意欲的な姿勢がいい。

報告者は、久留米大の安永悟さんが、「共通演習」の実践について話された、彼は、協同学習の専門家なので、その経験と理論を元に、実践をされていた。学内教員40名を束ねた実践の大変さを知っているだけに脱帽した。それより教員数の多い高知大はもっとすごいけど、久留米大は心理学者が中心になって専門的な観点から運営しているのが時代を感じる。93年の富山大をはじめとして、90年代には専門家が中心になることは少なかっただけにいい実践である。「心理学者と日本語教師が導入教育、日本語表現法の中心になればいい」とかねがね思っていただけに、心理学者の実践例を聞いてその感を強くした。

導入教育も、心理学、日本語教育にとどまらず、他の専門分野からの視点も増えてくると思う。

それ以外には、高知大の強者の吉倉さんと、静岡大の佐藤さんに会えたのが収穫だ。

三月の研究会参加候補が増えてしまったので、調整が大変になった。

京大の田中先生と溝上さん。

お疲れ様。参加してよかったです。

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