専門演習のゼミ生も来月三回生になる。専門演習に入ったのが、二回生後期なので、まだ半年しか経ってないと本人達は思っているだろう。でも、三回生冬になれば、もう就職活動で、ゆっくりするわけにはいかない。この一年間で研究計画を立てて、実行し、最終成果物を出すという作業をやり遂げないといけない。
そう思って、4月15日期限で研究計画書を提出するようにとアナウンスした。しかし、どうもこれは出せないのではと思い、事前の面談を強く進めた。半分弱のゼミ生が面談に来たが、すべての学生は、研究計画自体をどう書くのかわからないという反応。
そこで、文書化以前の自らの興味を掘り出す作業を個別におこなった。
自分の興味がどこにあるのか、それをどのように研究計画と結びつけていくかは、私と一緒におこなっていく。ゼミ生がいい発想をする場合もあるし、私がきっかけをつくり場合もある。いずれにしても、一人の問題関心を自ら計画へと実現することは、かなり難しいことがわかる。経験や関心が違っても、共通のテーマについてアイデアをぶつけ合うなかで、新しい発想が生まれていくことは楽しいことだ。
学生自らの計画であっても、教員がそこに触媒として加わることで、学生自身がブレインストーミングで発想を抽出する体験をしてもらうことが重要だ。そして、次はさらに飛躍していけば申し分ない。時間はかかるけど、ゼミ生との共同作業を実感する時間である。