いや〜、相変わらず、最後はどたばただったが、何とか原稿を仕上げた。
一本は、3月6日大学コンソーシアム京都で開催される「FDフォーラム」
http://www.consortium.or.jp/consortium/fd/fdindex.html
分科会報告資料だ。テーマは、「日本語表現法10年間の歩みと学生の学びの支援」である。
論旨は、次の通りである。過去の振り返りをしながら、日本語表現法は、FD(Faculty Development)の側面と学生の学びの支援という二つの目的があったこと。そう実践の中で、専門家が自分の講義で素晴らしい成果を上げたという報告はよく聞く。しかし、それは教育全体の改善どころか、弊害になることもある。要は、教育システムとして担当教員全員が統一した講義を進めることなしには、全般的な教育改善にはつながらない、と結論づけた。確かにこれは難しいのだが、富山大の言語表現科目と、精華大の基礎演習では体験済みなので自信がある。全国的なフォーラムなので、この分科会は200名以上の参加者で盛会予定とのこと。頑張らないとといけない。
もう一本は、3月8日に三重大学で開催される「アカデミックスキルとしての「日本語表現科目」を考えるワークショップ」で報告する原稿である。テーマは、「初年次教育としての日本語表現法ー富山大学における言語表現科目の経験からー」である。
こちらは、三重大学での科目新設に向けた学内向けの研修会である。国立大学なので、私学の教員が私学をテーマに話しても関心が落ちるのを考慮したのだろうか。主催者は、前任校の富山大学の例を話して欲しい、とのこと。そこで、当時を例としてあげながら、現在、三重大学で新設するとすれば、どういうポイントを踏まえるべきかを話す予定である。
もう一人の報告者が、他大学で実際に講義されている内容を話されるだろうから、私は、もっと行政的な部分やカリキュラム論を提示することになる。
以上、二つのテーマは一見すると、似通っているようだが、自分の中ではまったく別物である。一つの事象を異なる角度から報告してみて、聴衆がどのように異なる反応をするかを知ることは、次の論文を考える上で役に立つ。ありがたい機会だ。