Weblogを始めて一ヶ月。少しの教訓。

先月からblogを始めて、少しずつ調子が乗ってきた。もちろん、毎日書けるにこしたことはないが、それは実現していない。それよりも、日記を書くことを習慣づけるために何が必要かということを考えている。私の場合には、単なる身辺雑記やニュースを記事にするのではなく、自身の教育・研究に関わるテーマを主としている。そして、これをゼミ生にも書いてもらおうと思っている。その前提で、以下に教訓的な事を書く。

第一に、日記を書くようになって何が大きく変わったかというと、その日にあったことで日記に書けそうなテーマを絶えず探していることだ。ある意味では、日記とはその日にあったことで心に留めておきたいことを書く忘備録みたいなものだと思う。

教育ジャーナリストの山岸駿介さんは、普通に話している時でも、また宴会をしている時でもメモ帳を持って、たえず何か書いている。山岸さんほど話し好きな方であっても、メモを忘れていないことに記者魂を見る。私の場合、山岸さんのメモ帳がこの日記にあたる。もちろん、公開型の日記なので書けないことも出てくるが、それはまた別のところに書けばよい。そうこうして考えているうちにテーマが一つか、二つ浮かぶ。もし浮かばない時にはその時に書くのは諦めることにした。これが毎日書けない理由だ。テーマが浮かばない日をできるだけ少なくするのは今後の課題だが、今はまだこれでいい。

第二に、テーマが一つにせよ、二つにせよ、浮かべば後は書くだけだ。たぶん初心者は、ここからつまずくことが多い。つまり、世間話程度の気楽な文体(例:携帯メール)ならば簡単に書けるが、誰が読んでも直ぐにわかるような整理されら文章を書いた経験がないとここでいきなりつまずいてしまう。私も書き始めたことは、毎日こうした文章を書いたことがないので戸惑った。

しかし、話しかける相手を思い浮かべられれば、わりとすんなり書ける。気の置けない友人であるよりも、もう少し丁寧な説明がいる相手を思い浮かべた方がいい。教師であるとか、(若者とつきあうことが少ない)祖父とか、セレブな芸能人とかである。こうした相手を想像して書くようにすれば少しはうまくいく。

第三に、ただ、こうした相手に書くつもりでも、毎日書くのはなかなか難しい。理由は、書くのに時間がかかりすぎるからだ。どんなにいい文章を書いても、1時間や、2時間かかって毎日書くのはとてもじゃないが続かない。20分程度で書けるならば、続く可能性が出てくる。この時間短縮が最後の関門になってくるように思う。

私の場合、まだ30分間程度かかるので、まだ負担があるが、これが20分間になればきっと楽になるはずだ。酒も飲まず、テレビも見ず、ひたすら文章を書くことが好きなタイプならば何時間かかってもいいだろうが、私が想定している若者はそうではない。本も読まない、学問にもあまり関心がない、でも、友達と遊ぶのは好き、というどこにでもいるごく普通の若者が、パブリックな文章を書く習慣を身につけてもらうことである。来年度からは、ゼミ生にはblogを書いてもらうことにしているので、まず私が実験台に乗ってみた。

結論的に言うと、blogは自分の体験や思いつきを定着させ、新しい可能性を開くツールだということだ。

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