既に一週間前に発刊されていたのですが、いつまでもamazonに載らないので、待っていました。でも、明日から出張で時間がないので、書いてしまいます。
恩師の神戸大学名誉教授初瀬龍平先生と科学研究費で研究した成果の一つが発刊されました。
一つは、純粋の研究報告書ですが、もう一つが『日本で学ぶ国際関係論』という留学生向けの入門書です。私は、「IT革命の衝撃と国際関係論ーインターネットは誰のものか?ー」という章を担当しています。
法学部や国際関係論の世界は、海外とのつながりが強い一方で、それを教育的に還元する関心が弱い分野です。それだけ社会科学の主流派だという意識が強いのでしょう。もちろん、その意識がより最先端の研究に向かえばそれはいいことだと思いますが、かつての勢いと比べると少し停滞気味です。むしろこういう時期だからこそ、留学生向けの入門書を発刊する意味があります。まず初学者の裾野を広げてから、次の飛躍に向おうという意気込みです。
もっとも、留学生をターゲットにした内容の詰めがおこなわれているかというと、その点は少し反省点があります。しかし、日本の国際関係論が日本語教師のアドバイスを受けながら、成果を発表したことは重要です。これまでは、日本語教師の領域でしたから。今後は、両者の協力の中で、国際関係論の発展を祈りたいと思います。