大学教育学会で報告してきました。

先週末、東京・小金井にある東京農工大学で開催された大学教育学会に出席し、発表しました。

東京農工大学は、国立大学でありながらも、農学部と工学部という地味な構成のために知名度はもう一つですが、それでもなかなかの研究レベルだと思いました。明治時代に東京帝国大学農学部の一部として設置されただけあって、校舎は広く、空きスペースも広くて、余裕を感じました。うらやましい。

学会前日から上京して、学会行事の合間にいろいろと用件をかたづけて、てきぱきと仕事が進みました。

二日目の自由研究時間帯のセッション「大学職員・学生支援」において、私は、「科目間連携を意図したWebサイト構築ー非常勤講師と教務課との連携ー」と題して、報告しました。

予稿集には、非常勤講師の伊藤泰子さんとの連名で出していたのですが、発表者は学会員でないといけないとのことで、プログラムには伊藤さんの名前を書けませんでした。ただ、当日までに会員になってもらったので、当日は連名で発表しました。というか、報告の大半は伊藤さんがおこない、私は、その授業を取り巻くカリキュラムおよび教育支援の仕組みつくりについてだけ問題提起しました。


専任教員が教務課や非常勤講師のことをテーマにした報告をするのは珍しいのですが、メディア・ワークショップ系の授業カリキュラムの作成・人事(ほとんどの講師は、実務家である非常勤講師)を担当した関係で、興味を持ち続けています。同じセッションでも、同じような問題意識で研究されている若手研究者が教務課や学生支援をめぐる海外や国内の事例が紹介されて、それなりに関心があるテーマなのだと思い、少し安堵しました。

共同報告者の伊藤さんは、授業内容に関する質問にてきぱきと回答され心強い限りでした。すべての報告者の報告が終わった後に、総合討論があったのですが、そこでは私に対する質問が相次ぎました。

教務課職員が教育に携わるに時には、「学生の目と教育コーディネータとしての能力」が必要だと言ったことに対して、「教務課職員が教育コーディネータになるべきなのか」「教務課職員に、授業内容まで関与させるのではなく、むしろ教員自身が授業内容をコーディネートできるような能力を持つべき」と言った質問が出ました。後者の質問は、司会者であり、今大会の企画委員長からの批判であったので、よけいに燃えました。昨年も同様のテーマで報告したときには、大学改革では著名な前学長からの批判だったので、このテーマはどうも燃えやすい傾向にありそうです。もっとも、いずれにしても、厳しさの背後には、学問に向けた暖かみがあることは疑いがありません。

私としては、質問が出ない方がさびしいと思っていたので、予想以上に質問が重なったので、うれしかった。これで来年に向けた励みとなります。

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