卒業式の合い言葉は「乾杯」

 本日は、精華大の卒業式だった(まだ続いているけど)。

私は三名の卒業生を持ったので、この大学では初めての体験である。

卒業式にせよ、入学式にせよ、私は前任校でもほとんど行ったことがない。気恥ずかしいからだ。ただ、私学にいると行かないとはいえない。学位授与式がゼミ単位であるからだ。ゼミ生とはもちろんいろいろと思い出話も弾むので、それはそれで楽しい。ましてやこれから社会に巣立っていこうという学生達である。これからの可能性を感じるとうれしくてしようがない。ゼミで卒業証書を手渡しした後、謝恩会でゆっくりと歓談すると来てよかったと思う。セレモニーに弱いのだ。

卒業式に話を戻すと、卒業証書授与者のほとんどが留学生なのはかれらの熱心さが表れているのだろう。

卒業式の最後には、卒業生からの言葉ということで、元自治会長の野田君が挨拶に立った。人文学科最後の学生として、大学とも対立することもあり、今年の入学式には前理事長に苦言を呈したりした。なぜまた、野田君が挨拶するのかという疑問を持った。人文学科最後のイベントを開いていたが、すべてのイベントはこれまでのかれらの知り合いばかりであって、それ以上の広がりがなかったからだ。もちろん、個々のイベントはそれらなりの内容であったことはいうまでもないが、あまりにも驚きがなさすぎる。

そういう不満ももちながらも、いざ挨拶に立つと、彼は輝いている。珍しく原稿を書いてきた彼だが、はやり途中でそれをやめてしまった。そして、挨拶の最後には、「卒業生の中で、精華大学に誇りのある方は起立してください」と呼びかけると、多くの卒業生が起立した。それから、彼は、挨拶の最後には、卒業生の右手を挙げさせて、「乾杯!」と大合唱させた。酒にまみれた学生時代を象徴する合い言葉だが、卒業式で「乾杯」を叫んだのは珍しい。

さて、彼はこの後東京に行くのだろうか。どうするのだろうか。

続編を期待しながら、今日は終わる。

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