グループワークを伴う大規模授業をZoomで可能にするために(1)

4月から大学の授業がどうなるかについていろいろ問い合わせが来ます。私は、2,300名の大規模授業を現在は実施していませんので、担当されている方からのレスポンスがほしいです。

その一方で、私は、2016年1月Zoom大幅バージョンアップ当初から単なるユーザではなく、オンラインイベントの企画とともに、大規模リアルイベントにオンラインユーザが参加するZoomハイブリッドのテクニカルサポートをやっています。いろいろノウハウを持っているので、提供したいと思います。

私はオンラインのコミュニケーションにこだわるZoom創設者のビジョンとは異なる考えを持ち、逆に、単なるZoomハイブリッドだけがZoomの未来みたいな人とも明確に違っています。その結果、ハイブリッドのディメリットを超えて、私が描く未来の方向へと進みたいと考えています。

大学の授業と言っても、大規模授業、実習、ゼミ、語学・体育授業など多種多様な形態があります。ここでは、すべての授業に対応するZoom活用ではなく、以下に合致する授業に限定しておきます。

1.従来の大教室での授業をオンライン化せよと言われても、どうすればいいのか困っている方

2.学生が大学の授業に来ても、グループワークがしにくいと思っている方

3.100名以上の大規模授業(500名とかでも変わりません)はオンライン化するのが難しいと思っている方

完全オンライン授業にするのは難しいので、これまで通り学生が大講義室に集まって、グループワークにせよ、一方向の講義にせよ、やらざるをえない教員や大学は多数あるはずです。そういう方へのエールのつもりで書いています。

ただ、テーマが「グループワークを伴う大規模授業をZoomで可能にするために」ですから、Zoomの使い方の話しと誤解されかねないですが、実際はZoom以外のことも重要です。何回かのシリーズで書きたいですが、むしろ、読んだ方からの改善案を頂きながら、集合知を集めて行きたいと思います。

したがって、「うちの大学や授業では無理」「筒井の知識が足りず詰めが甘い」という批判よりは、「こうすればもっとよくなるかもしれない」「筒井が考えていなかったことを補足します」とかいう改善提案を作り上げていく仲間としてやっていければと思います。4月から大規模講義を実際に担当する教員にとっては、ここでの議論が焦眉の課題ですので、まずはそういう方々に役立ててください。

本日は、準備編です。

Zoomに入る前に、教師側がすべきことがあります。

1.ホストを務める方のPCは、事前に必ず再起動して、システムがリフレッシュした状態を保ってください。授業直前までPCで準備して、あわててZoomを立ち上げることは避けるべきです。立ち上げてからでは遅すぎますので。
2.Wifiよりも有線LANがいい。Wifiは時々切れます。もはや有線LANがないという場合はしようがないですが、可能ならば有線LANが安定していますからお勧めです。
3.他のアプリの終了を。MacのアクティビティーモニターというアプリでCPUやメモリ消費量を見ていると、他のアプリが意外に消費量が多いことがあります。私の場合は、Dropboxの常駐を終了することで、劇的に消費量が減りました。不要なアプリは終了しましょう。
 以上だけでもZoomの立ち上げ環境を大幅に向上させます。

学生側がすべきことは、
1.ネット環境を確保することです。Wifiがあればいいですが、ない場合にはWifiが使える環境を探しましょう。どういう環境がいいかは大学と相談しながら進めましょう。
2.大学や教室のメールやLMS(Learning Management System)との連絡が常にできるようにしましょう。電話は最後の手段で、連絡体制を整えてください。
3.もしZoomとかのテレビ会議ツールを使うのであれば、事前にダウンロードしてください。教師から、Zoom接続のURL か、ミーティングIDが届くので、時間になればそこに接続してください。
4.静かな場所でイヤホンで聞きましょう。教室にいなくても教室のように静かな場所から参加してください。その際、イヤホンを接続するとオンラインの声が鮮明に聞こえますし。

以上の事を学生が準備してくれれば、オンライン授業の最低限は確保されます。

みなさんからのコメントをお待ちしています。

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【3/4から、毎日Zoom「リモートラーニング」朝会、夜会開催します。ご参加下さい!】

コロナウイルスの拡散の中、小中学校一斉休校の動きで、学校はもちろん、保護者、生徒、教育関係者に限らず、社会全体でこれまでの生活や仕事の仕方の転換が求められています。

これまでの学校や職場という場所に縛られた学び方、働き方ではなく、場所にとらわれない生き方において、オンラインでの「リモートラーニング」が重要になって来ます。

筒井(夜会)と福島さん(朝会)が当面、毎日Zoomで出演します。
いつもやっていますので、関心のある方に集まってもらって、30分間気楽に語りましょう。

最後に申し込みフォームがあるので記入して参加下さい。
Zoom URLも書いてありますが、初回は、フォーム記入をお願いします。

参加申し込みフォーム
http://num.to/1300-0741-6610

3月3日(水)から毎日です!


朝8時半ー9時 朝の会「リモートラーニングスタート! どうする? 朝とりあえず集まって未来の学びを生み出そう」
ファシリテーター:福島毅(Link and Create)

午後8時半〜9時 夜の会「リモートラーニングの現在:一斉休校を体験した今を語る」
ファシリテーター:筒井洋一(前京都精華大学教員)

Zoom URL
https://zoom.us/j/2713762128

事前にフォームに記入ください。

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オンライン開催は一方向で伝えるのではなく、相互交流の場ですー双方向のコミュニケーションを大切にー

会場開催のイベントが軒並み中止になることに、今の日本の弱さが反映しています。主催者はいろいろ検討されたと思いますが、これだけ中止が当たり前になると、開催するという選択肢がなくなってしまいますし、なんとなく後ろめたさがあります。

もちろん、イベント中止じゃなく、会場開催をいいと思いません。やはり、コロナウイルスの拡散期がこれから本格化しない中で、会場開催することは避けるべきです。

ですから、私は、イベントの会場開催は中止して、オンライン開催に変更すべきだと思います。

これについては、これまで何度か書いています。

新型肺炎拡散に伴うイベント中止を「今後の教訓」に生かすためにー場所にとらわれないと、可能性はある!ー
新型肺炎が蔓延する時期に、イベントを開催するためには、オンライン開催しかありません

たとえば、大学や学校の卒業式や入学式を中止する場合、
オンライン開催にすると、式の模様を見ることができます。

でも、卒業生が望んでいるのは、セレモニーよりも卒業生同士や教職員との交流です。そこで、
「*年間の思い出としての卒業式がなくなるのはかわいそう」
という声が強いので中止を避けたいと思います。

中止の代わりに、オンライン開催する多くの場合、セレモニーだけの一方向の配信(Youtube Liveなど)で終わります。それはそれで意味がありますが、要は、テレビから流れてくるニュースと大差ないです。

じゃあ、どうすればいいのかというと、われわれが日常やっていることがオンラインでできれば一番いいと思います。いつもやっていることとは、お互いが話し合うと言うことです。一方向の配信だとこれができないので、それを見る卒業生や関係者は寂しいのです。

中止の代わりに、オンライン開催で、セレモニーなどの一方向のネット配信はそれは大切です。

ですが、それに加えて、互いに話せる場をオンラインで作ることです。卒業生も、在校生もみんなそこに入って話し合いましょうよ。オンラインでの話しは、リアルで会う話し方とは少し異なることがありますが、それを超えてこそ卒業証書がもらえるのではないでしょうか?

リアルのイベント開催がいつも双方向での話し合いではありませんが、やはりなんらかの双方向の話し合いがあるからこそ魅力的です。

オンライン開催でも、一方向での配信にとどまらず、参加者同士が話せる双方向の対話をどう組み込むのかが大切だと思います。

このあたりの仕掛けを私はさらに経験を積みたいと思いますので、是非お声がけ頂ければありがたいです。



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新型肺炎拡散に伴うイベント中止を「今後の教訓」に生かすためにー場所にとらわれないと、可能性はある!ー

ここ一週間で、新型肺炎拡散への対応として、2〜3月のイベントが続々中止になっています。この時期に、多数の参加者が集まるイベントを実施することを考えれば、中止にすることはまだましだと思います。

でも、この時期が過ぎた後に、再度同じような災害などが起こった時にも、「やむえなく中止する」とすればそれが一番残念です。一度中止したんですから、これからは中止しないでもやれることはないかと考えることが「教訓を生かす」ことです。

今回のようなウイルス拡散に限らず、台風や地震、豪雨などの災害でも変わりません。要は、通常の教育やビジネスができない事態すべてのケースで教訓を生かすことです。

私から、三年前からZoomを使った大学の授業を実践しつつ、他の企画者の講演会、セミナー、研修などのZoom中継するお手伝いをしてきました。

そこで痛感したのは、確かに教育現場や業務分野にZoomを導入して、距離の離れた場所からオンラインで参加してくれることは確かにありがたいです。しかし、それだと自分のいる場所に外から入ることを認めていることになります。つまりは、授業や仕事しているスペースに、それ以外を呼び込むことになります。われわれがやろうとしていることは、特定の場所から離れないままで外とつながるということです。

でも、そこから更に発展させるとすれば、特定の場所にこだわないできることがあるのだろうかと考えることです。

教育やビジネスは、駅近とか繁華街とかの立地が重要です。大学に来て、特定に教室に行けば、そこで魅力的な授業やゼミに出会える。企業でも、店に来れば、消費者が臨むサービスや物が得られます。

しかし、その立地が意味をなさなくなったら、つまり、特定のスペースから離れた教育やビジネスが行われると考えれば、オンラインの世界とつながる必要があります。オンラインの世界には、そもそも場所という縛りはないので、リアルの世界でどれだけ離れていようとも、オンラインの世界では対等です。

そこで、今回の中止から教訓を得て、以後同じような事態になっても、中止せず実施するためには、特定の場所という制限から自由になり、どこからでも参加できる体制を敷くことです。

主催者が考えておくべきなのは、リアルの世界での開催を想定しているときには、常にオンラインの世界を考えておくことです。ライブで見せたいならばZoom中継がいいでしょうし、リアル店舗であっても、オンラインでの対応も考えておくことです。参加者や関係者が特定の場所に集まるリアルイベントを開催しながら、特定の場所に集まらないでも実施可能なオンラインへの対応を考えておけばいいんです。

災害勃発 → やむなく中止 → 再度、災害勃発 → さらにやむなく中止

という負の連鎖ではなく、

災害勃発 → オンライン開催 → 再度、災害勃発 → オンライン開催

と考えることで、間違いなく新しい未来に向かっていきます。

中止後の世界は、少しの災害にもひるまないという教訓を得ることを願っています。

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【新型肺炎が蔓延する時期に、イベントを開催するためには、オンライン開催しかありません】

2月15日Facebookタイムラインに、リアル会場の主催イベントは中止か、オンライン開催に切り替える。主催でない企画の場合には、リアル開催からオンライン開催への移行を進める、と述べました。

企業や大学、学校、イベント主催者も、リアル開催はやめて、オンライン開催に切り替えるケースが続出し、私の方にもかなり問い合わせがあります。過去3年間、リアルのイベントや授業をオンライン中継してきたノウハウが少しでもお困りの方に役立てればと思います。


リアル会場でのイベントの良さは、ゲストや主催者、参加者とできるだけ近づいて話ができることです。しかし、新型肺炎の蔓延は、それを遮断することしかとめられません。


ここで、主催者、責任者が考えるのは、リアル会場での良さを残しつつ、オンラインも導入したいという方が割とおられます。
つまり、リアル会場開催を小規模にして、オンライン参加も導入するという方法です。
危機対策として特別予算を組むので、いくらでも経費を出すところならばそれでもいいですが、新型肺炎の蔓延の危険性は残ります。

一般に、
1)リアル会場での開催、
2)部分的にリアル会場での開催、
3)オンライン開催
の三つを考えると、
コスト的には、2)が一番かかります。リアル会場経費にオンライン経費の上乗せです。
次が、1)リアル会場経費です。

もっともコストがかからないのが、
3)オンライン開催
です。
理由は、交通費、宿泊費、物資輸送費などがかからないからです。
その代わり、テクニカルサポートの人件費がかかっても、交通費、宿泊費などがかかりません。

もちろん、事情はいろいろあって、こうならない場合もあります。
たとえば、学校での授業をやめて、生徒は自宅からオンラインで授業に入る場合、生徒に端末を準備しないといけないという学校もありますが、スマートフォンを使えばいいんです。
「いや、スマホの使用は禁止されている」と言われますが、これは、学校側がそういう規則を作っていることこそが間違っています。
「窓口や営業など出勤しないと仕事できない部門がある」と言われますが、オンラインに変えるビジネスにすれば、出勤不要です。

看護士さんや介護士さんなど対人援助職の方は難しい、という意見もありますが、その業務でもオンラインでできることを考えれば良いことです。

以前、大学改革で著名な方の会議に出た時に、私がオンラインを活用した高大連携プロジェクトを説明したら、

「かといっても、やはりオンラインよりはリアルの方がいいですね。リアルだと直接話した気がするから」と言われて、あきれたことがあります。

オンラインに比べてのリアルの特徴は身体性があることです。ですから、オンラインが身体性に欠けることを取り上げて否定するのはどうかしています。

それを言うならば、遠隔地の人との話しができないリアルは、「遠隔地の人と話しできないから、やはりオンラインだよね」というのと一緒です。

私は、オンライン中継に携わっていますが、むしろそれだからこそリアルでのコミュニケーションを大切にしています。

私が言いたいのは、リアルだけに固執するのではなく、なんらかオンライン開催の可能性を考慮しないと行けない時代です。

でも、新型肺炎の危険性もなく、コスト的にもはるかにやすい、オンライン開催は、これからの時代を切り開きます。

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1/29 京都工繊大の授業終了。学生は、自分で授業を創れます!

昨日、工繊大の授業が終わりました。最後だからというわけでもないと思いますが、見学者16名と過去最高の数で、11月にゲスト講師で来てくれた坂木茜音さんもZoomで参加してくれて、教室一杯の学生、見学者、ボランティアでした。

当日は、授業最終日ですが、学生グループの発表と全体の振り返りをおこないました。
学生グループの発表は、「公園を作ろうという」テーマで、40分間の授業でした。授業の詳細は、見学に来てくれた細見幸市さんがきれいにまとめてくださっています。それを引用させて頂きます。


私がずっと参加させてもらっていたチームの授業の発表
(奈津子ちゃん、かなこちゃん、三ツ村くん、深瀬くん、関口君 と明星高校1年 木下 湧斗 (上善湧斗)くん、細見 の 7名)
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● 公園をつろう (40分)
~自然からみる遊具のあり方~
① 現在 の 遊具:(基本)用途が一つに決められている
② 世界 の 遊具: 用途を考えて自由に遊べる
③ 空間デザインの 遊具 : 用途が限られていない
キーポイントは『自然・曲線・有機的』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
▶お題 : もしも今、タイムふろしきで 子供になったら どんな公園で遊びたい?
『用途の決まっていない「遊具」をつくり、フィールド( 土(砂場ほか)・木(林や森)・水(池や湖)のエリア )に配置』
● ルール(条件)
① 紙粘土でつくる
② 与えられた 要素カード に添ってつくる
③ 要素カードは 他のチームと交渉して、交換をお願いするのも可能
④ 1分間で 各グループのデザインのポイントをプレゼンする
⑤ 制限時間25分
グループで、大きいものを一つでも、小さいものを複数つくって配置しても良し
最後に、各チームで票を入れ合い、優勝チームには『個々に 本わらび餅』を!
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で、5チームが以下のテーマ(要素カード)に添って作業を。
● 苔(こけ)+ すべる
● 珊瑚(さんご)+ かくれる
● 岩(いわ)のぼる + おりる
● 川(かわ)わたる + ぶらさがる
● 氷(こおり)ふむ + ころがる
各チームには、オブザーバー(見学者)が参加し、 学生さんたちと一緒 に「あーでもない、こーでもない」と 話し合いながら 作品を作り上げる。本当に皆さん、笑顔で『かみ粘土』で楽しそうに作品を作っていました。

見学者には、小さな子供さんもいたり、社会人の方もおられたのですが、紙粘土を使ったワークは誰でも楽しく取り組める点で素晴らしかったです。実は、学生グループのテーマは聞いていましたが、実際にどんな授業をするのかはまったく知らなかったので、新鮮でした。

中には、学生に授業時間を委ねるにしても、学生が何をするのかを教師が知らないのをいぶかる方もおられるでしょう。でも、もし教師が学生のやることを事前に知っていたら、教師はどうしますか? 教師は、学生のやることに意見してしまわないですか? 私の授業では、教師にはあえて学生の発表内容を知らせず、本番で初めて知ることにしています。実は、かなりヒヤヒヤなんですが、でも、学生はきっとやってくれる、と強く思っていると、必ずやってくれます。学生や授業ボランティアへの信頼感というか、事前に知らないことによって、学生自身の主体性が確保できます。

それにしても、今回の学生の授業は素晴らしかったです。この内容はとても私にはできないですし、誰もが楽しめる点で、何十年も教師をやってる私にとっても衝撃でした。この学生から来年度前期リーダーシップ基礎1のSA(Student Assistant)が何名か生まれてくるのが楽しみです。

そもそもは、「大学の授業を一緒に創りませんか?」という呼びかけに応えてくれた二名の授業ボランティア(西森寛さんと安田圭佑さん)は、互いにかなり違ったパーソナリティーながらも、その違いから生まれてきた役割分担がうまく機能していました。アイデア出しに優れた安田さんがきっかけを提案してくれて、西森さんがそれを授業で実施できるように落とし込んでくれたことは、新しい連携の仕方だと思いました。いずれも実力のある方なので、その良さを体現してくれましたことに感謝したいです。その結果ですが、学生の変容がすごく大きかったと思います。

この授業に関わった授業ボランティアと私は、3月18日に京都大学で開催される「大学教育研究フォーラム」でポスター発表します。どうぞご覧下さい。

教師と授業ボランティアの関係について、見学者の方が質問が出ていましたので、私の意見を書きます。

授業担当者としての最終責任は教師にあります。これは、大学設置基準に「授業担当者は教授(非常勤含む)とする」という規定があるので、それに則っています。ただ、この法律には、教授以外の人が関わってはいけないという規定はありませんので、受講生などが授業進行してもおかしくありません。授業ボランティアを募集はそれにしたがっています。教員と授業ボランティアとは、最初は一緒に取り組んでいきますが、徐々に後者だけで進行できるようにしていきます。授業ボランティアが教員の補佐から、学生の学びの同伴者になる過程は、年ごとに違います。

授業時間90分間で教員が登壇できるのは授業当初と最後の10分間以内と決めているので、80分間はボランティアが中心になって運営しています。ボランティアの進行中には、教員から学生に直接伝えることはありません。必ずボランティアに意見を伝えますが、それを学生に伝えるかどうかはボランティアの判断を尊重します。教師がボランティアをどこまで尊重するのかは、ここが岐路だと思います。

実は、多くの教員は、責任が自分にあるならば、すべて自分でやらなければならないという固定観念がありますが、私はボランティア中心にしても、自分の責任は十分にまっとうできています。要は、教員の個人の自制心でおこなうのではなく、制度として10分間という制限を決めておけば、それまでに終わらざるを得なくなるということです。

専任教員だった2013年から、ボランティア中心の授業をおこなっていますが、専任教員か非常勤講師かの違いはあっても、あまり変わらないです。それよりも、どんなボランティアが来るのかによって、ある時はメンバーの連携がうまく行く時も、そうでない時もあります。しかし、たとえうまくいかなかった時であっても、教師がそれに介入することはありません。ここのメンバーの善し悪しを決めるのは教師の仕事ではないので、ボランティア同士の関係は、ボランティア内で対応してもらっています。誰に対してもフラットな対応がこの仕組みの支えとなっています。

最後に、今年の見学者は実に多様でした。見学者の募集は、三年前から、教師ではなく、ボランティアの方にお願いしているので、ボランティアにとって見学者がいる方がいいと思った時には数が増えてきます。

以前からタイミングが合えば来ていただいている方がおられることが強みですが、今年の特徴は、あまり強いつながりがなくても頻繁に来て頂いたこともあったことです。また、たままた教師に連れられて大阪からやって来た高校生が学生チームと混ざって授業計画を練っていたことには驚きましたし、親とは葛藤を抱えつつも、授業に来てくれた中学生がゲスト講師の話に魅せられたことはいい経験でした。

最終日の1月29日には、16名というかつてない数の見学者に来て頂き、学生チームのワークに一緒に参加してくれたことです。

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【1/8から大学の授業をZoom中継します! 大谷大学・京都工繊大】

今週から授業再開です。

残りは、
1月8日、15日、22日、29日(工繊大だけ)
です。

学生の発表は、
15日だけ(大谷大学)、
15,22日(京都工繊大)
です。

Zoom中継しますので、遠方の方もオンライン参加可能です。
参加される方に、個別に、Zoom URLお知らせします。
ただし、大谷大学の授業は、前の時間との交替時間が10分間しかないので、中継も最小限の設定になります。

もちろん、授業見学者も大歓迎ですので、事前にコメント頂けるとありがたいです。

1月8,15,22、29日 水曜日 
1)大谷大学「大学の学びを知る」
講師   筒井洋一
ボランティア 田井中麻美、大松有香、西村奈美さん
午前10時40分〜12時10分
大谷大学慶聞館(きょうもんかん)K402
 地下鉄「北大路」駅下車すぐ

2)京都工芸繊維大学「リーダーシップ基礎2」
日時  午後5時50分〜7時20分
場 所 京都工芸繊維大学 東3号館(旧ノートルダム館)2階 K201号教室
講 師    筒井 洋一
ボランティア 西森 寛・安田 圭佑さん
まとめの授業
<アクセス>
交通アクセス
https://www.kit.ac.jp/uni_index/access/
キャンパスマップ
https://www.kit.ac.jp/uni_index/campus-map/

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【いよいよ明日、雑誌PROTOTYPE発売!】10月から3ヶ月で雑誌を創るプロジェクトに関わっていました。その雑誌が明日発売です。

天狼院書店が企画するゼミの卒業生から、選りすぐったメンバーが集まり、毎週、YOUTUBE LIVEで編集会議をして、ようやく完成です。大人の働き方を考える企画で、9月の「ティール・ジャーニー・キャンパス」で大活躍した、ティールエバンジェリストの大森 雄貴 (Yuki Omori)SANNへのインタビュー記事を書きました。

表紙の写真を見てわかるようにレイアウトがめちゃくちゃかっこいいし、執筆者の記事もえーととこ着いていますよ。
雑誌告知を兼ねた記事を書きましたよ。以下がそれです。
『ひとり編集者からみんな編集者の時代へ —先読み好きなおじさま、おねえ様達は、見た— 』

編集者と著者が別れる時代ではないし、新しい編集の試みが結果的に作品のクオリティーを上げる、という私の信念を気楽に書いています。
以下の記事を読んで興味が沸いたら、是非一番下にある雑誌購入ページにお進みください。
執筆者同士で、どの執筆者の記事から雑誌が売れるかという競争をしています(インセンティブなし)。売り切れても重版なしなので、お早めに購入下さい。
競争から共創が生まれるチャンスです。

ここにお越し下さい。

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LLL1月例会《ブックカフェ&コミュニティ・スペース》を創るという生活 —移住者の新しい生き方—

SNSやネットメディアが日常生活に深く関わるようになってから、格段にテキストに触れ、読む機会が増えたのは事実ですが、紙に印刷された本に愛着を抱き、本を身近に感じている方もたくさんいます。
もちろん、どちらがいいのか正解か、ではなく、どちらも上手に生かしながら、どのように暮らしていけるのか?

東京で35年間、出版の仕事をしていた60歳が京都に移り住んで新しい生活をはじめています。もちろん、東京でやっていた仕事も、オンラインを使って、京都にいながら支障なく継続しています。

その一方で、京都の住まい(兼会社のオフィス)の一部を開放して、かつてはどこにでもあった多彩多様(いろん)な人達が気軽に集う場をつくりたい。そこをブックカフェ&コミュニティ・スペースにしたいという思いが強くありました。

こうした思いを一つの形にしている話を聞きながら、参加者のみなさんがどういう行き方を生み出すのかを考えましょう。

佐久間さんのインタビュー記事
https://lifeshiftjapan.jp/interview/2098/?fbclid=IwAR3TBvylW-05_Mf9f9G0hAlfXwbTMXQYMOshui7FQrIq_bamuCBwXKSrWJE

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参加の場合には、以下から必要事項を記入することで完了です。
http://num.to/1500-0649-9002
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▼ この例会は、こんな方に向いています
今ある生き方から次の生き方(ライフシフト)を考えている
コミュニティづくりに興味がある
現在住んでいるところからの移住を考えている
文化のパーセプションギャップに関心がある
個人そのもの(人じたい)がコンテンツだと考えている
世代間を通したコミュニケーションに関心がある
変化が好きで想定外なことに心躍る

▼ 講師プロフィール: 佐久間憲一さん
株式会社牧野出版 代表取締役
東京都出身、京都市在住、62歳。大学卒業後、1982年4月に新潮社に入社し、写真週刊誌「FOCUS」編集部から始まり書籍編集に従事。2001年6月退社。バジリコ株式会社の常務取締役。2002年9月に退社し、10月からポプラ社でポプラビーチ編集室を立ち上げ室長となる。2004年牧野出版株式会社を買収し、代表取締役に就任する。2017年、60歳のときに妻と共に京都へ移住。同時に、役員1名と経理担当だけを東京に配置し、事業拠点を京都に移して企画編集から庶務、雑務一般までを一人でこなす。京町家を改修した建物の2階を住居・1階をオフィスにした「職住隣接」生活を送る。

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参加の場合には、以下から必要事項を記入することで完了です。
http://num.to/1500-0649-9002
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▼日時
 1月18日(土)(12:30 受付開始) 13:00~17:00
▼会場
西川ローズ 寝装館 北山店
  京都市左京区下鴨南野々神町1-13
https://goo.gl/maps/XhoDfWLRc3L2
 地下鉄烏丸線「北山駅」(1番出口)下車数分
▼参加費
 一般   2,500円
 学生    2,000円
参加費は当日会場でお支払い下さい。

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関西でも自宅からイベントに参加できる機会が増えてきました。Zoom中継は、「いまここ」を広げます!

9月東京でおこなわれた「Teal Journey Conference」でZoom中継を担当しましたが、「500名規模の大会でオンライン参加が可能になるとはつくづく時代が変わったと思いました。

だって、会場に行かなくては話が聞けない人がオンラインから聞けてしまうんですよ!

昨年ビジネス書第一位になった『ティール組織』著者が来日講演し、国内のティール最先端の経営者や専門家が一同に集まるのですから、贅沢な集まりです。それが遠隔地から聞けてしまうのですから、革命的な出来事でした。

その後も、サイボウズや自然(自然)経営研究会などが主催イベントにオンライン参加できるようにZoom中継をし始めて、何回かサポートして来ました。この種の仕組みは、圧倒的に東京のニーズがあるので、関西からもオンラインサポートしてきました。

ただ、関西でも広がっていくかというと、まだ時差がありました。昨年9月に国際ファシリテーター連盟アジア大会が大阪で開催され、かなり大規模にZoom中継の大部分を私が担当しましたが、そこに参加していたファシリテーターは中継へのねぎらいはあっても自分のイベントへの導入まではいきませんでした。

今年に入って、関西でも少しずつ広がってきた感じはします。7月の植松努さんが同志社大学で講演会をされたのは、まさにZoom中継だからこそ可能になりました。

でも、Zoom中継というと技術面の話になりかねませんが、違うんです。

テクニカルサポートの私は技術面を完璧に整えますが、むしろ主催者や講師は技術面ではなく、伝えたい相手のことを考えて欲しいのです。

この技術によって何が可能になったかというと、会場の参加者だけでなく、オンライン参加者も加わったということです。会場の参加者とは、目前で見える参加者です。普通の講師はここにしか興味がありません。

ですが、Zoom中継担当者は、オンライン参加者のことを絶えず考えています。オンライン参加者は目前にはいないし、見えない参加者です。Zoom中継によって、見えない参加者もが見えるようになりました。

「見えない人が見えるようになった!」

これがZoom中継の核心です。確かに会場参加者は大切ですが、見えない参加者であるオンライン参加者にまで視野を広げることができれば、「いまここにある」ことが一気に広がります。まさにリアルとオンラインとが、「いまここ」で融合することができます。

「いまここ」をZoom中継によって、関西で広げるお手伝いができれば光栄です。

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