ここ数年、両親が衰えてきたのでいろいろ試したが、功を奏せず、通院付き添い程度で終わっていた。でも、いつか、突然、そうした猶予期間も終わると思っていたら、ついにやってきた。
母が元気なうちは取り繕っていればよかったが、母が長期入院になると事態が一気に加速する。母は、自分の怪我が危険であっても、まずは伴侶の生活を優先するようにしていた。それが悪かった。夜に、私に電話があった時には、これは大変なことになったと思い、無理矢理緊急入院させたら、病院側も「よくここまで痛みを我慢していた。」「一刻も早く来るべきだったのに、翌日来たら、もっと大変なことになっていた」とのこと。
ただ、こうした事態をもはや理解できない父は、なんとか現状を守ろうとするだけ。でも、それはさらに事態を悪化させる。親族でなんとか説得して、入院となった。
こうして両親が別々の病院に長期入院した。
入院生活になじんでもらうことしか、もはや手はない。そのためには、親族だからこそできることもしなければならない。人間の基本的な生活をなんとか維持してもらうために、すべての精力を注ぎ込まないといけない。正直言うと、これがきつい。
今朝は、私の気持ちが暗くなって、まずい予感がした。幸い親族が助けてくれたので、実家の掃除を一気にやって体力を使ったところで、少し落ち着いた。やはり体を動かさないと、苦境は乗り切れない。
将来のことを考えると実に不安だけれども、まだ手を打つ小さな可能性が残されているのが幸いしている。長期戦を覚悟している。
こうして介護生活が幕を開けた。
でも、だからこそ、やることはきっちりするぞ。
その方がきっといい!