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今日は、京都学生映画祭典当日。京都シネマのインターン生が企画する30分間の監督を交えたトーク企画の本番だった。映画祭典自体が学生が中心で企画されているのだが、台本作成から出演者との打ち合わせ、会場整理、受付などのすべての担当をこなした。
トークイベントでは、司会がインターン生の北村夏子さん以外は、富樫監督、その他映画制作の裏方を務めた学生ボランティアが参加した。故相米慎二監督に師事していた富樫監督がいい。慣れない学生司会者から発せられる、答えるのが難しい質問に、どう答えようかと考える表情がいい。
映画は、「ウォーターボーイズ」などで有名になった市原隼人、年上の恋人精神科医師小西真奈美、報われない恋人の沢尻えりかなどの人気俳優が透明感がありながらも、残酷な青春を演じる。純愛やひたむきな愛へのあこがれを風景の移ろいと絡めているしっとりとする映画である。
上映終了後、富樫監督と原作者の村山由佳さんの対談がおこなわれた。石田衣良さんと直木賞を同時受賞された作家さんとは知らなかったが、参加者を巻き込みながらのトークは、読者をよく知っている表れだと思う。フォロアーからの質問コーナーになると、10歳の時に『天使の卵』を読んだ18歳の高校生や、挙手したマイクが回ってきたが、感動のあまり数分間声が出せなかった30前の女性など熱烈な村山ファンも来ていた。
原作者の魅了はもちろんのこと、映画スタッフの意気込みが感じられるイベントだった。京都シネマのインターン生が本格的に関わる最初のイベントだったので、私も裏方で参加した。しかし、その気持ちは、幼稚園の運動会で我が子が走る様子を撮る親のように、彼らの動きを冷や冷やしながらも、楽しげに撮影していたのだった。まずまずの出足で安心した。