われわれはいろいろな話し合いや会議をする。
その時の話し合いの形式は特に大した取り決めもなく決まってしまう。座る順番もある程度のきまりで決まってしまう。
しかし、こういう当たり前の会議の形式も決まった来たのはわずかに200年前である。ナポレオン戦争後のウイーン会議では、各国代表団は席順を決めることも難渋し、また一同に介して話し合うこともできなかった。唯一できたのは舞踏会での社交ダンスと知識と教養をひけらかす会話だけであった。
ウイーン会議では、ダンスの合間に、各国間での個別、あるいは個人的な交渉が延々と繰り返されたが、一向に解決策が決まらなかった。そこでの、交渉の仕方を学生に想像してもらった。会議にテーブルはあるか、椅子はあるか、使用言語は、服装はなどである。
でも、おそらく想像は難しいと思ったので、ウイーン会議を舞台にした映画である『会議は踊る』を情報館で探した。データーベースには存在しているのだが、現物はなかった。どこから紛失したらしい。でも、こんな古い映画をだれかが持ち去ることも考えられないのだが。
会議は踊る【字幕版】(淀川長治 名作映画ベスト&ベスト) [VHS]
- 出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー
- 発売日: 1998/12/10
- メディア: VHS
講義前にこれがわかって焦った。学生にはいろいろ想像してもらってから、さあ実際はこうですよ、と言って、
ビデオを見せようと思っていたから。
ビデオがないので、黒板で説明したが、どうも迫力がない。私の力不足が大であるが、やはりこうした映像資料が欠けているのが痛い。
もうすこし体系的に収集した方がいいのだろう。