【10年前には授業公開しなかった私がなぜ5年前から公開を始めたのか?】

「筒井さんは、授業を初回から公開されていますが、これっていつからですか?」
これはよく尋ねられる質問です。それに対して、私は、
「実は5年前からなんです。10年前までは絶対しなかったです。」
と答えます。それに対して、
「えー、そうなんですか。ずっと公開し続けているだと思ってました。」
10年前まで、自分の授業を他人に見せるのは嫌でした。なぜかというと、他人に見せた時に、学生が不十分な成果しか出さなかった時、それは教師の力量が足りないと思われるのが嫌だったからです。
学会で、専門家に向けて、理論的なフレームワークの一例として自分の成功例を紹介して、それによって、専門家からの評価を受けることを望んでいたからです。学生が成功例を上げて、それを実践した私が誉められることが楽しかったんです。
でも、5年前からは、自分が評価されるよりも、学生の学びの変化が起きやすい仕組みに関心が移りました。初回から授業公開していますから、正直、不十分なところが一杯出ています。
それを見て、「言われるほど大したことない授業だなあ」と思う見学者もおられます。それはそれでいいです。
逆に、もっとやるべきことがあると言われる見学者もおられます。私はその方に依拠しようと思いました。
授業公開して、現在のわれわれでは、改善できない不十分点を改善する見学者(仲間)が増えてくることがより楽しいです。
それによって、学生の変容が大きいですから。
教師は、学生の前では、オールマイティーであることが求められます。でも、実際には、オールマイティーでもなんでもなくて、ある部分はすぐれていますが、別の部分はもう一つというデコボコがあるので教師です。それは、どんな優秀な教師でもそうです。
普通の授業では、教師一人がすべてをしないといけないです。しかし、私の授業では、授業ボランティアや見学者がいますから、私がうまくできないことを彼らが補ってくれます。教師は完璧ではない。そこを正直に出す(弱さ)ことで、むしろ第三者のサポートが得られます。
このことがわかった5年前から、授業公開は積極的にしています。
かといって、別に授業準備に手を抜いているわけではありません。授業ボランティアの方が一生懸命取り組んでもらえるように最善を尽くしています。
弱さを強みに変えられる。
このことがわかった5年前から、授業公開しています。
こういった取り組みをしている授業に、授業ボランティアとして関わっている方を募集しています。
きっとそういう方と出会えると信じて訴えかけています。
お待ちしています。
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【京都の大学でボランティア主体の参加型授業を創りませんか? 授業ボランティア募集!】
私の授業では、
ボランティアは、独立した存在として、大学や学生の学びに関わることができます。
授業も常時公開していますので、学外からの見学者も多数来られます。
自分で創った授業を大学で実践できるという、こんなチャンスは滅多にありません。
授業は9月〜来年1月までの毎週15回実施されますので、何度かの不参加はあっても、最後まで一緒に創っていける
方にお願いしたいと思います。
過去の授業動画:
授業関係者と一緒に以下の本を出版しました。
筒井 洋一他編著
『CT(授業協力者)と共に創る劇場型授業―新たな協働空間は学生をどう変えるのか』東信堂、2,160円
後期授業は、以下の二大学で実施します。
ボランティア希望者は、いずれの授業でも選択可能ですが、できるだけ早めにお知らせください。
ということで、以下の授業にボランティア参加希望の方は、
筒井までご連絡下さい。
実施大学
1)大谷大学「大学の学びを知る」(毎週火曜日15回)
  初回開講日:9月25日(火)午後4時20分〜5時50分
  最終開講日:来年1月15日 (火)午後4時20分〜5時50分
  授業概要 :
「現代社会の諸課題に対して、チームの力で課題解決をおこなう」
 本講義では、対人コミュニケーションとチームビルディングの手法を学び、現代社会で必要とされるチームで問題解決に取り組める能力を養うことを目的としています。
2)京都工芸繊維大学「リーダーシップ基礎2」(毎週水曜日15回)
 初回開講日:10月3日(水)午後5時50分〜7時20分
 最終開講日:来年1月29日(水)午後5時50分〜7時20分
 授業概要 :
   「自分が学びたい授業を自分で創る」
  チームのパフォーマンスを向上させるファシリテーションのスキルやマインドを学んだ上で、学生自身が学びたい授業を実際に創る
カテゴリー: アクティブ・ラーニング, 人材育成, 大学, 高校 パーマリンク

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