【教科の蓄積が総合学習の成果を生み出す】
本日、京都市立紫野高校に授業見学に伺ってきました。私は現在この高校の学校評議員をさせていただいています。
そもそもこの高校との出会いは、10年前に高校二年生の総合学習の時間に、私が出版した書籍タイトル(現在は絶版)の一部を取った「自己表現力セミナー」を新設することになったことです。その後、高校だけで運営しておられましたので、ひさしぶりの見学でした。
紫野高校がユネスコスクールになったことから、それを組み込む形で持続可能な発展(SD)をテーマにして、表現育成教育をおこなっています。この科目の特徴は、担当教員が科目横断的に集まっているだけでなく、大学生サポーター制度というこの高校独自の制度として、教職志望の大学生が授業の補佐として参加しています。
1クラス20〜30名の生徒(2年生)のクラスに、教員1名とサポーター2名が担当します。全クラス共通シラバスで、実施しています。私は全クラスの授業におじゃましました。多くの担当教員は若手で、教科と違った、総合学習の授業に関わることに興味のある方ばかりでした。
コーディネーターの教員が前任者から引き継いだテーマを大幅に変えたことで新たな取り組みになっています。今年からは、1年生の総合学習でも2年生につなげる動きがはじまったために、来年を見越した設計が可能になっています。
見学に行って気づいたこととして、男女混合グループであっても性別を気にしないことです。男女で気楽に取り組んでいます。もう一つはグループワークに楽しく入り込もうとしてることです。いずれのクラスでもワークから離れる生徒はいないし、ゆるい感じで進めています。まさに高校生そのままが表れています。
この学校に行くとわかりますが、体育会系の形式張った挨拶をする生徒はほとんどいませんし、挨拶したいと思った生徒だけが挨拶します。学外者が来ることも珍しくなく、ごく普通に接する習慣ができています。
私がこの高校が好きなのは、京都の伝統校でありつつも、そのよさを失わないことです。たとえば、新一年生保護者向けの説明会では、保護者への説明は最低限にして、生徒への説明に重点を置いていることからわかるように、生徒の自立性を大切にしようとしています。もちろん、現場ではなかなか大変なのですが、それを越えた良さが残っています。
見学には吉田明弘副校長に付き添って頂き、見学前後には竹田校長とも話しをさせて頂きました。担当教員が忙しそうだったので残念ながら写真が撮れませんでしたので、管理職の写真を掲載します。左が竹田校長で、右が吉田明弘副校長です。
校長とも話したのですが、この高校の場合、アクティブ・ラーニングという枠で考えるよりも、もっと広い文脈で考えた方がよさそうです。学校改革の多様性を感じます。
ありがとうございました。
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