【見学者に役割を与える授業でした】
昨金曜日に続き、二度目の見学でした。学校名を出してもいいとのことでしたので、そのまま書きます。
本日の授業は「成人看護学援助論」で、担当は副校長の水方智子先生でした。
同じ授業には、専門学校教員になるための実習生も来ておられて、ほぼ全チームに見学者が入る形式でした。入院したばかりの年配の男性に向けてのケアプランをチームで考える授業でした。
しかし、先生が教えるのではなく、チームで計画を練りますが、その計画が実践ではうまくいかないことを学ぶという非常に高度な取り組みでした。
普通、教師は、学生が間違わないように教えるものですが、この授業ではむしろ間違いでもいいから考えようという試みです。
学生は当初大きな戸惑いがありました。「先生が正解を教えてくれたらいいのに、なぜわれわれに考えさせるのか」という気持ちを持つ学生もいました。かれらの気持ちを受けとめながら、参加型授業に進んでいきました。
見学者は、患者の病歴や現状、家族や介護者の情報などがカード化されており、学生が見学者に対して「***という情報はありますか?」と問いますが、なければないということで、チーム内で話し合います。
最初は、学生はどうすればいいのかわからない混沌が訪れます。この時の不安感はかなり強いですが、カードが少しずつ増えて、情報が多くなるにつれて少し不安感が和らぎます。しかし、逆に、断片情報が多くなりすぎると、また混沌が訪れます。その繰り返しの中で、学生はケアプランを作成するタスクに取り組みます。
おそらく教員が説明すれば、2,30分で終わることを、あえて学生に体験させています。間違いは授業でできるだけ多く経験させ、患者さんに対しては間違わないようにという方針が徹底されています。
11月から実習が始まるという時期であることもありますが、むしろ、こうした試みは、他の専門分野でも取り組むべきです。
10月2日には、本日作成しつつあるケアプランを元にして、患者役の実習生に対して、看護をおこないます。これはかなり見物ですので、また見学させてもらいました。
この専門学校は、
https://phio.panasonic.co.jp/kango/
守口市の京阪「土居」すぐ側にあり、交通至便です。
10月2日(金)10時40分〜14:40分は、
学生参加型学習がどこまで学生のふるまいに浸透しているのかを検証するいい機会です。
もし私と一緒に見学を希望される方は、ご連絡ください。
見るだけでなく、参加できるなかなか見事な授業ですよ!