近々、後期授業のボランティア募集しますが、それ以後の話をします。
希望者から申し出があった段階で、まず本人と直接お話しします。前回にも書きましたが、ボランティアになる方には、以下の件承諾いただけるかどうかを確認します。
・チームとして取り組むのでボランティア間の連携を図ること。 ・途中で辞めるのではなく、最後まで一緒に取り組むこと、です。
ボランティア希望者全員の確認できた段階で、オンラインでお話しできる日程を決めます。 相互の自己紹介後に、今後のスケジュールと取り組む内容について説明します。 大学で教えることが初めての方が多いので、最初の数回は準備が大変なことと、
事前に、一、二回目までの授業準備をするようにとお願いします。
私が、強くお願いするのは、前例にとらわれないことです。「昨年はどうだったんですか?」「これまでどうしてましたか?」というボランティアの方の質問には答えず、自分たちが得意なことで設計してもらっています。これってすごく大切なことです。
前例、つまり他の人が得意なことをするのではなく、自分たちが得意なことをやることから出発することを大切にしてほしいと思います。もちろん、自分たちの得意なことと言っても、この授業にはゴールがありますから、そのゴールに合致した形で、自分たちの得意なことをやってもらいます。
ただ、ボランティアといっても、互いに初めて会う方ばかりなので、互いの人間関係を創りながら、授業設計しないといけません。でも、学生は、知らない学生同士でグループを作ってグループワークをおこなうのですから、学生が経験する前にまずはボランティアの方に取り組んでもらいます。ボランティアの方々には、抽象的な内容を「教える」ことよりも、「自分の体験に基づくこと」からはじめてほしいとお願いしています。
最後まで慣れない準備をしながら、第一回授業に臨みます。ぎこちなさがあるのは教員も同じですが、それよりもボランティアが精一杯取り組んでいただいたことに感謝したいくらいです。初回の授業がどうかは担当者自身が考えるべきだと思っていますので今後についてはおまかせしています。
年によって違いますが、多くの場合、初回授業の課題を克服しようと準備されて、二回目、三回目になると、大幅に授業が改善します。こういう改善をするのは本当の実力がないとできないことですが、見事にされるのを見てボランティアの方にお願いした甲斐があったと思います。その後は、一気に登り切る感じで、いつの間には教員経験30年以上の私でも追いつかない、できない授業をされます。 過去7年間、これは毎回起こります。15週の中で、早い時は3,4回目で、どんなに遅くとも7,8回目で起こります。安全確実を旨とする教員とは大きな違いです。
つまり、最初の数回はボランティアの方にかなり尽力いただくことになりますが、徐々に必要エネルギー量が下がっていき、11週目からはほぼ学生のグループワークに任せることになります。これは毎回のことで例外はありません。
ボランティア主体授業の成果はありつつも、これまでの最大の欠陥は拘束時間が長いことです。しかし、ここ3,4年は本当に短くなりました。特に昨年はオンライン授業だということもありますが、毎回の打ち合わせ時間が30分〜1時間になりました。私が別の会議に出た後入ったらもう終わっていたということもよくありましたが、授業自体は順調に進んでいました。お忙しいボランティアばかりだったということもありますが、打ち合わせ時間が短くなったのは、ボランティアの貢献が大きいです。オンライン授業だとさらに拘束時間が短くなりますので、可能な限りオンライン参加もできるように準備していきます。
以上のような準備をすることがボランティアの仕事ですが、その仕事は多くの有能な学生に向けたやりがいのある仕事です。非常勤講師などの謝金をもらって授業するものではないですが、無償であってもボランティアの方々のやりがいを実現できる仕事です。
よろしければ、是非お越し下さい。
ボランティア募集はもう少し後にいたしますので、それまでお待ちください。