年末まで残り二週の授業になり、反転授業のビデオ教材もなんとか11週まで出来上がりました。
反転授業に取り組む前には、eLearningの経験からして、ビデオ教材を創る手間がいつも気がかりでした。
しかし、反転マスタリーという反転授業のスローガンは、私にとって非常に魅力的でした。また、現在の私の授業を一歩前に進めるためには、やはり通らなくてはいけない道だったと思います。つまり、反転授業は、ビデオ教材が前提になるのではなく、対面授業の中で、学生の学びを改善することです。うまくいけば、それが受講生全員の個別の学びを保証することになる。大講義での授業改善に取り組んでいる私の問題意識と同じ方向を向いていました。
しかも、ビデオの撮影・編集経験を積むにしたがって、手間も最低限に収められることがわかりました。あえてビデオの質的向上には目をつぶって、反転授業の目標に特化することであれば、他の教員も活用可能になります。
これまで90分間の授業内で、知識獲得、学習コミュニティー形成、学習者中心を一気に実現しようとしていつも失敗してきたことからすると、反転授業によって、授業外に知識獲得を持っていけば、他の目標実現が容易になるのではないか。そう思うと、不思議に体が動きました。久しぶりの快感でした。
ビデオ教材の最初三週は、私が創り、私が登場して、私が知識を提供するという一般的な方法でした。これを継続することは実に容易な事でした。しかし、それをあえて継続しませんでした。
第四週からは学生が登場しました。ここで大きな転換が起こりました。もちろん、知識獲得も授業目標の一つですが、今の受講生の状態と私の特性からは、それを追求するよりも、むしろ他の二つの目標に集中することで、結果的に知識獲得へと向かうはずという確信がありました。ちょうど、反・反転授業的な現場を体験しながら、知識に向かうという方向です。
いずれにせよ、学習コミュニティー形成に関わる学生と授業協力者(Creative Team:CT)の登場によって、この授業における反転授業の意味が変わりました。それがいいのか悪いのかは、終わってから検証すればいいことですので、まずは最後までやりきりたいと思います。CTさんの登場によって、反転授業の広がりが一気に開けましたよ〜
ビデオ教材作成も残り二回となりました。
新しい試みをしながら、最後まで挑戦者という姿勢で取り組みたいと思います。
私の「マイチャンネル」から、すべてのビデオが見られます。
https://www.youtube.com/channel/UCz_qq2p-0E6Y4ZqzxFb06yQ